2025.4.22

“個”を超えて、挑む。——全日本選手権で見せた、チーム北海道の真価


『北から、挑む。』― ジュンスポーツ北海道、世界への扉を開く戦い ―


2025年春、舞台は高崎アリーナ。
第79回全日本体操個人総合選手権にて、ジュンスポーツ北海道の選手たちは全国の強豪を前に、個とチームの誇りを胸に戦った。

予選。
前田航輝は、跳馬でラインオーバーによる0.3の減点、、平行棒でも下り技で脚がバーに接触。着地も大きく乱れ、悔しい減点となったが、なんとか決勝進出圏内の順位を確保。個人総合29位(78.965)で決勝に進出。
種目別では、長﨑柊人があん馬で14.100を叩き出し、堂々の3位通過を果たす。
惜しくも決勝進出は逃した青木翔汰(50位・76.765)、中川将径(58位・76.298)、豊澤鉄平(63位・75.231)も、それぞれがチームの一員としての責任をまっとうした。

そして迎えた決勝。
前田は全体20位(159.296)まで順位を上げ、そのポテンシャルを見せつける。
長﨑はさらにギアを上げ、あん馬で14.366を記録。準優勝に輝き、名実ともに全国トップレベルの実力を証明した。

とりわけ心を打ったのは、チームの“在り方”だった。
決勝では、予選で敗退した選手たちが休日返上で会場へ駆けつけ、決勝に挑む2人を裏方に徹して支える姿があった。
個人競技でありながら、仲間のために動くことを自然に選ぶ選手たち。悔しさを飲み込みながらチームを優先したその姿に、ジュンスポーツ北海道の「今」が詰まっている。

なお今大会は、日本代表選考にも関わる大舞台。
前田は代表圏内の目安となる個人総合12位以内を見据え、さらなる飛躍を狙う。
長﨑は(世界選手権)種目別代表を目指し、得意のあん馬での日本一を視野に入れる。

次戦――
舞台は東京体育館。
【2025 NHK杯体操】にて、彼らの物語はさらに加速する。

<2025 NHK杯体操 競技日程>
DAY1(男子): 2025年5月16日(金)
DAY2(男子): 2025年5月18日(日)

会場:東京体育館
備考:世界選手権代表最終選考を兼ねる重要大会。NHKでのテレビ放送も予定。

個人成績(予選)

順位 選手名 ゆか あん馬 つり輪 跳馬 平行棒 鉄棒 AA
29 前田 航輝 13.566(30) 13.866(13) 12.900(34) 13.500(44) 12.400(64) 12.733(48) 78.965
50 青木 翔汰 13.633(27) 12.666(50) 12.466(45) 13.900(31) 11.900(70) 12.200(63) 76.765
58 中川 将径 13.166(46) 12.533(52) 10.933(74) 14.000(26) 12.666(59) 13.000(38) 76.298
63 豊澤 鉄平 10.066(75) 13.300(33) 12.366(47) 13.600(41) 12.866(51) 13.033(36) 75.231
- 長﨑 柊人 - 14.100(3) - - - - 14.100
- 山岡 航太郎 - - 12.800(39) - - - 12.800

個人成績(決勝)

順位 選手名 ゆか あん馬 つり輪 跳馬 平行棒 鉄棒 AA
20 前田 航輝 14.033(6) 13.366(25) 12.733(28) 14.066(9) 13.233(25) 12.900(22) 80.331
- 長﨑 柊人 - 14.366(2) - - - - 14.366