『北から、挑む。』― ジュンスポーツ北海道、世界への扉を開く戦い ―
2025年春、舞台は高崎アリーナ。
第79回全日本体操個人総合選手権にて、ジュンスポーツ北海道の選手たちは全国の強豪を前に、個とチームの誇りを胸に戦った。
予選。
前田航輝は、跳馬でラインオーバーによる0.3の減点、、平行棒でも下り技で脚がバーに接触。着地も大きく乱れ、悔しい減点となったが、なんとか決勝進出圏内の順位を確保。個人総合29位(78.965)で決勝に進出。
種目別では、長﨑柊人があん馬で14.100を叩き出し、堂々の3位通過を果たす。
惜しくも決勝進出は逃した青木翔汰(50位・76.765)、中川将径(58位・76.298)、豊澤鉄平(63位・75.231)も、それぞれがチームの一員としての責任をまっとうした。
そして迎えた決勝。
前田は全体20位(159.296)まで順位を上げ、そのポテンシャルを見せつける。
長﨑はさらにギアを上げ、あん馬で14.366を記録。準優勝に輝き、名実ともに全国トップレベルの実力を証明した。
とりわけ心を打ったのは、チームの“在り方”だった。
決勝では、予選で敗退した選手たちが休日返上で会場へ駆けつけ、決勝に挑む2人を裏方に徹して支える姿があった。
個人競技でありながら、仲間のために動くことを自然に選ぶ選手たち。悔しさを飲み込みながらチームを優先したその姿に、ジュンスポーツ北海道の「今」が詰まっている。
なお今大会は、日本代表選考にも関わる大舞台。
前田は代表圏内の目安となる個人総合12位以内を見据え、さらなる飛躍を狙う。
長﨑は(世界選手権)種目別代表を目指し、得意のあん馬での日本一を視野に入れる。
次戦――
舞台は東京体育館。
【2025 NHK杯体操】にて、彼らの物語はさらに加速する。
<2025 NHK杯体操 競技日程>
DAY1(男子): 2025年5月16日(金)
DAY2(男子): 2025年5月18日(日)
会場:東京体育館
備考:世界選手権代表最終選考を兼ねる重要大会。NHKでのテレビ放送も予定。