2025.3.24

ジュンスポーツ北海道、新たな戦いの幕開け


前田航輝、試技会を制し全日本へ――成長の軌跡と課題


ジュンスポーツ北海道の試技会が3月23日、緊張感漂う中で行われた。全日本体操個人総合選手権への出場を見据えたこの一戦は、単なる選考の場ではなく、選手たちが己の現在地を確かめる重要な機会でもあった。

この日、最も安定した演技を見せたのは前田航輝だった。各種目で確実な着地を決め、試技会のトップに立つ。
「まだ完璧ではない。でも、焦ることなく、一つひとつの演技を確実にしていくことが大事だと感じています」
彼の言葉には、己を客観視する冷静さがにじむ。全日本で求められるのは、ただの成功ではなく、より精度の高い演技。その理想と現実の狭間で、前田は研ぎ澄まされていく。

青木、豊澤、中川――己と向き合う者たち


青木翔汰、豊澤鉄平、中川将径もまた、それぞれの戦いを見せた。個人総合で全日本出場権を得ている3人の演技には、それぞれ異なる課題が見える。
「試技会では細かいミスがあった。新ルールへの対応も含めて、まだまだやるべきことがある」
そう語る青木の目はすでに先を見据えていた。試技会はゴールではない。むしろ、ここからが本当の戦いの始まりなのだ。


また、種目別では長﨑柊人があん馬、山岡航太郎がつり輪で全日本出場を予定している。特に長﨑は試技会の中で、独特のリズムとキレのある演技を披露。彼の演技には、他にはない「個性」がある。
「まだ完成度を上げる余地はある。全日本に向け、さらに精度を高めたい」
勝負の世界において、個性とは時に武器となり、時に足かせともなる。だが、長﨑はそれを強みに変える術を知っている。

新たな採点システムがもたらす変革


この試技会では、ジュンスポーツ北海道が独自に開発した採点システムを試用。現地での採点に加え、リモートでの評価を行うことで、より公平かつ客観的な採点が可能になり、新たな可能性を示す一歩となるかもしれない。

試技会を終え、コーチ陣は選手たちの現状を冷静に分析する。
「演技構成の見直し、Eスコアの向上が今後の鍵になる。全日本に向けて、より完成度を高めていく必要がある」

また、本試技会の開催にあたり、多大なるご協力をいただいた審判の皆様、そして会場で温かい声援を送ってくださった皆様に、心より感謝申し上げます。選手たちは皆様の応援を力に変え、さらに高みを目指します。

パートナー募集中


ジュンスポーツ北海道では、選手たちのさらなる成長を支えてくださるパートナーを募集しています。体操競技の未来をともに築いていくために、皆様のご支援をお願い申し上げます。詳細は以下のコチラからご覧ください。

4月、全日本体操個人総合選手権が待っている。試技会を通じて見えた課題を克服し、選手たちはさらなる鍛錬を積んでいく。ここからが本当の勝負。ジュンスポーツ北海道の戦いは、まだ終わらない。