7位の苦杯、それでも未来への種を撒いた団体選手権
競技者6人が一丸となり、個々の得点を積み上げる団体戦。個人の失敗が即座にチーム全体の順位へ跳ね返る緊張感の中で、ジュンスポーツ北海道は全日本体操団体選手権の本選に挑んだ。だが、目標に掲げた表彰台は遥か遠く、7位という結果に終わった。
挑戦の舞台裏青木翔汰を中心に、中川将径、長﨑柊人、前田航輝、山岡航太郎、神本将が演技ごとに役割を果たした。しかし、トップチームに食らいつくには一歩及ばない内容だった。
跳馬では中川が高難度技「ロペス」を狙うも「アカピアン」となり減点が響いた。平行棒やつり輪、ゆかでは致命的な失敗こそなかったものの、スコアを伸ばしきれず。鉄棒では青木が落下、中川や神本も演技全体で小さなミスが目立ち、ここでも得点の伸び悩みが続いた。さらに、あん馬では中川の落下が痛手となり、チームスコアに大きな影響を与えた。
補欠の金子和輝と大谷直希も陰ながら支え、出場メンバーが競技に専念できる環境を整えた。その姿勢が、チームの団結力を象徴していた。
結果に甘んじることなくジュンスポーツ北海道が直面するのは、団体戦での個々の演技精度の向上だけでなく、精神的な安定感と演技構成の戦略性だ。今回の7位という結果は失望とともに、次の舞台への挑戦権を与えたともいえる。逆境を糧にしたとき、彼らが次に描く物語はきっと輝くものとなるだろう。
長﨑柊人、あん馬で輝く(種目別選手権)
ジュンスポーツ北海道の中で、最も注目されたのは長﨑柊人だった。予選で見せた14.933の高得点は、技術の正確さと演技の美しさが完璧に融合した結果だった。その結果、見事に予選1位で決勝進出を果たすと、決勝でも果敢に攻める姿勢を見せたが、わずかに届かず4位に終わった。しかし、長﨑の表情には満足感よりも悔しさが浮かんでいた。この経験は、確実に次の大きな飛躍の礎となるだろう。